見たくないものに蓋をする子
こんにちは。
人間とお酒が大好きな大山です。
人は防衛機制という本能的な、困難回避思考を持っていますよね。
防衛機制とは、自分自身が他者から非難・否定されることを恐れ、傷つかないように自分自身を守ろうとすることです。
例えば、抑圧・合理化・投射・補償・置き換え等様々なものがあります。
見たくないものを無かったことにする。
知りたくないことを保留する。
嫌なことに蓋をする。
感じたくないことを放棄する。
私が出会った子にこんな子がいました。
彼女はまだ高校生。真面目で優秀な子でした。
勉強も部活もできるし、家族とも良好な関係でした。
しかし、中学の頃突然学校でいじめが始まってしまったのです。
彼女は、いじめの4層構造(①被害者②加害者③観衆④傍観者)でいうところの、傍観者だったらしいです。
そして、それを機に、彼女は人と関わることが怖くなってしまったと言いました。
不安障害になってしまったのです。
彼女と初めて会った時、何かおかしいな、何があったのかな、と感じてはいました。
何故か、すごく異常な程の「かまってちゃん」だったからです。
私が違和感を感じた点は3点でした。
①初対面で言いにくいことも話してくれたこと
②精神が安定してないと自分で言っていたこと
③一見コミュニケーション能力に問題は無さそうだったこと
彼女と会話を重ねていく上で、
彼女は自分の見たくないものを無意識に見ないようにしていることに気付きました。
滲み出てくる辛さに、自分で気付けていないのです。
見たくないものに蓋をしてしまうのが人間だけど、でも、自分が何に怖がっているのか分からないほど怖いことは無いと思います。
大切なのは、自分が見たくないものに対して、見ないフリをしないこと。
無かったことにしないこと。
自分の感情を、自分が受け入れてあげること。
残念ながらこれは、自分で行うしかないのです。
どれだけ他者が「いじめの経験が今の不安に繋がっているんだね。」と言っても、彼女自身が受け入れられなければ意味が無いのです。
自分が見たくないものを怖がらないで欲しい。
もしかしたら、蓋を開けてしまったらパンドラの箱で、闇がいっぱい詰まっているかもしれない。
だけど、
怖くなってしまったら、私がそばにいるよ。
私が全部全部受け止めてあげるよ。
そんな風に、伝え続けていきたいなぁと常々思っています。