「われは海の子」って曲知ってる??
こんにちは。
お酒と人間が大好きな大山です。
あなたは文部科学省が選んだ「唱歌」というジャンルを知っていますか?
「唱歌」には、誰もが知っている、
- うみーはー広いーなー大きいーなー(曲名:うみ)
- でーんでんむーしむしかーたつむりー(曲名:かたつむり)
- うーさーぎーおーいしかーのーやーまー(曲名:ふるさと)
などがありますね。
「われは海の子」の歌詞分析
「唱歌」というジャンルの中に、
「われは海の子」という曲があります。
この曲ご存じですか?
知らないですよね。笑
この曲、浜辺で力強く成長する男の子の歌です。
以下、解説のために参考にさせていただいたリンクを貼っておきます。
https://douyou-shouka.himawari-song.com/warewa-uminoko/
でもこの曲、小学校で歌う様に
音楽の教科書に載っているんですよね。
では、歌詞を細かく説明していきますね。
意外な真相が出てきます(⌒∇⌒)
歌詞分析
1番(われは海の子〜)
我は海の子 白浪の
騒ぐ磯辺の 松原に
煙たなびく 苫屋こそ
我が懐かしき 住家なれ
- 磯辺:岩石の多い波打ち際
- たなびく:横に漂っていく
- 苫屋(とまや):粗末な家のこと。茅などを編んで作った「苫」を乗せた家
<歌詞の意味>
私は海の子供だ
波しぶきのあがる海岸の松林
煙が漏れて流れていく粗末な家は
私が住んでいた懐かしい家である
2番(生まれてしおに〜)
生れて潮に 浴して
浪を子守の 歌と聞き
千里寄せくる 海の気を
吸いて童と なりにけり
- 潮に浴:海水の産湯
- 童:少年
<歌詞の意味>
産まれたら海水で体を洗い
波の音を子守唄にして
はるか遠くから流れてくる海の力を吸い込み
立派な子供に成長したものだ
3番(高く鼻つく〜)
高く鼻つく 磯の香に
不断の花の 薫りあり
渚の松に 吹く風を
いみじき楽と 我は聞く
- 不断:絶え間ないこと。不断花という季節問わずに花が咲く植物もあるらしい。
- 渚:水際
- いみじき楽:素晴らしい音楽
<歌詞の意味>
強い磯の香りの中に、
絶え間なく咲き続ける花の香りが混ざっている
海沿いの松林に吹き抜ける風の音は
素晴らしい音楽として私には聞こえてくる
教科書に載っている歌詞は3番までです。
でも実はその続きがあるんです。
教科書には載せられなかった続きが。
4番(丈余のろかい〜)
丈余の櫓櫂 操りて
行手定めぬ 浪まくら
百尋千尋 海の底
遊びなれたる 庭広し
- 丈余:丈=3Mの長さ。丈余で約3M。歌の中では、とても長いという意味。
- 浪まくら:船の中で寝る。船旅。
- 櫓櫂(ろかい):櫓と櫂。船をこぐ道具。ボートのオールに似ている。
- 百尋千尋:尋は両手を広げた長さの単位。尋が百も千もあるので、とても長いという意。ここでは海の底を指すので、とても深いということ。
<歌詞の意味>
長いオールを操って
行く先を決めずに船旅に出る
とても深い海の底は
遊び慣れた広い庭のようである
5番(幾年ここに〜)
幾年ここに 鍛えたる
鉄より堅き 腕あり
吹く塩風に 黒みたる
肌は赤銅 さながらに
- かいな=腕
- 赤銅(しゃくどう):銅に金を混ぜた合金。赤銅色の肌はかなり黒に近い=相当日焼けをしている。
<歌詞の意味>
何年もここで鍛えているので
鉄のように固い腕になった
潮風が吹き 日焼けをし
黒くなった肌は赤銅のようだ
6番(浪にただよう〜)
浪に漂う 氷山も
来らば来れ 恐れんや
海まき上ぐる 竜巻も
起らば起れ 驚かじ
<歌詞の意味>
もし氷山が漂って来たとしても
来るなら来い、私は恐れない
海から竜巻が起こったとしても
起こるなら起こるが良い 私は驚かない
7番(いで大船に〜)
いで大船に 乗出して
我は拾わん 海の富
いで軍艦に 乗組みて
我は護らん 海の国
- 拾わん:拾いましょう
- 護らん:守りましょう
- いで:さあ!いざ!の掛け声
<歌詞の意味>
さあ、大船に乗り
私は海産物を集めよう
いざ、軍艦に乗り
私は日本の国を守ろう
実は愛国心の歌
実は戦争中に愛国心を訴えるために
作られた歌だったんですよね。(個人的解釈)
不思議ですよね。
ちなみに7番は歌詞に「軍艦」が出てきて
「軍国主義」的な思想を含んでいるという理由から、
戦後はGHQによって7番が教科書から削られた
という歴史もあるそうです。
http://gakie.jp/%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%AF%E6%B5%B7%E3%81%AE%E5%AD%90%E6%AD%8C%E8%A9%9E
こういう塗りつぶされた歌詞も
もの悲しさを放っていますよね…。
現に私の友達の教師をやっている子が、
「この歌詞には実は続きがあるよ」って
子どもに言ったとき、
子どもは続きのストーリーが知りたくて
教師に続きの内容を教えてといって
休み時間に集まってきたそうです。
つまり、
子どもたちは、「思ってもみなかった歴史」を知ることを
全く恐れていない。
そして、その歴史を知ることを「面白い」と思っている。
興味関心を引けているということ。
子どもへの教育に関して、
子どもの興味を惹くことは最優先。
だからこそ、
教科書に載っていなくても
子どもに歴史を歌を通して伝えることが
できるんじゃないかなと
私は思います。
子どもたちよ、
教えられたものの裏側を疑う習慣を付けよ。